言いたいことは言え。ただし・・・

みなさん『言いたいことははっきり言え!』といわれたことはありませんか?
実際、上司に楯突くようで、言えるわけない!と思いますし、言ったら言ったで反撃されることもあるでしょう。
言わなかったら言わなかったらで後で怒られる。
結局どうしたら良いのでしょうか?
言いたいことは言え。
言いたいことは言っても良いのです。
むしろしっかり言わなくてはいけません。
あなたのその『言いたいこと』が重大なリスクヘッジにつながるかもしれません。
後で、『あの時そうおもってたんだよね』と言ったところで何の役にも立ちませんし、フェアでもないです。
言いたいこと、言わなくてはいけないことはしっかり言いましょう。
ただし...
ここで注意点があります。
『言いたいことが感情的でないこと』です。
いうべきことは自分がどうしたいのか、ではなくて、『我々はどうすべきか』です。
組織が正解に向かうためにどうすべきか、その上で自分がどうしなければいけないと思っているのか。
これをはっきり伝えなくてはいけないのです。
自分にベクトルが向いている言いたいことはただのワガママ
組織が良くなるために
我々がどうすべきか
という客観的な言いたいことは言うべきだ。という話を繰り返します。
他方、言うべきでない言いたいこととは、『自分にベクトルが向いている内容』です。
つまり他人や組織、チームのことを考えずに自己中心的である言動を指します。
言いたいこととして、この要素が強いと『単なるワガママ』と捉えられてしまいます。
みんなのために言いたいことが言える人は
自分にベクトルが向いておらず、みんなのために言いたいことが言える人は
- 後輩や部下から信頼される
- (場合によっては)上からの信頼を勝ち取れる
というメリットもあります。
まず、上の人や周りの人と共通の意思決定をする場面で、言いたいことが言える人はすごいと思われます。
自分を持っていると思われる
上にビビっていないと思われる
リスクテイクできる
このように思われます。また、こういう人の方が信頼できますし、自分が正しく振る舞えば守ってくれる人。と認識されます。
上司にとっても同じです。
こういう人に対し、敵意を出す人は、私利私欲であったり、面倒ごとを避けるたり、上司の顔色を伺ったりと。なにかと信頼できない人です。
言いたいことは言え。ただし...②
言いたいことは言うべきですし、言わなくてはいけません。
ここで但しの2回目が入ります。
ただし、『自分が正しくても、非合理的な採択により、発言が反映されないことはよくある』ということを理解しなくてはいけません。
実は会社の重要な意思決定は、必ずしも合理的でないことは良くあります。
ただしそれは、不正や自己都合ということではなく、様々な視点からもっとも適切な選択肢を『決断』することにあります。
これが重要な意思決定であり、上の役割です。
全てを俯瞰して、時に合理性をも決めて断つ。これは、相当ストレスのかかるものです。
言いたいことはわかるんだけどなぇ
と無能な上司が発言するシーンはよくあります。
しかし、これを無能と決めつけてはいけません。
誰かの正義は、誰かにとっては悪になりえます。
誰かにとっての悪でも、全ての側面を分かった上で、総合的に最も適切な判断をしているのかもしれません。
決断
決めて断つとは、そういうことです。